「水族館の歴史: 海が室内にやってきた」(白水社)ベアントブルンナー(著), 山川 純子(翻訳)


~紹介した「はまだ」(男性)さんの記録~
(2016年02月27日読書会にて)

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主催者の感想というか勝手な妄想というか戯言


水族館に行き、魚を眺め観察することを楽しむ。冷静に考えると変だ。動物園しかり。

人間と魚の関わりは、食すことを目的としてということが原点だろう。こちらも、動物しかり。

それがなぜ食べることを目的とせず、飼育し観察するということを始めたのか。不思議でならない。そんな謎を解き明かす手がかりとなるのが、この「水族館の歴史」という本だろう。

内容(「BOOK」データベースより)「生きた博物館」にして人工の生態系でもある水族館。その前史であるアクアリウムはいかにして誕生したのか。海中世界に憧れた人々の試行錯誤をたどりながら、現代の水族館が向かう先を見据えるユニークな文化史。

話は水族館からそれるが、テレビが出現したことにより、人間が人間を観察の対象として手軽に楽しむことができるようになった。

日本においてテレビがどのように変遷していったか考えてみると、

1953年初めて白黒のテレビが放送され、戦後復興とともにテレビの普及も広がり、1964年東京オリンピックを皮切りにカラー放送が行われ、1968年にはGNPが世界第2位となり、1969年に日本のテレビ生産台数が世界第1位となった。そして、テレビは一家に一台が当たり前になり、家族みんなでテレビをみるという文化が生まれる。

だが、(家族の形態が変化したことは考えずに書くと)技術の発展とともにテレビが安価に製造され、一家に一台から、一家に2台、3台となり、”家族みんなで観る”から、”一人で観る”に変化する。

現在では、”一人で観る”も崩壊し”観ない”という人も多くいる。では、テレビを観ず何をしているか。

以下のサイトをご覧いただければ分かる通り、

テレビは4割を切り、タブレット型端末と従来型携帯・スマホで1/4を超える……メディア接触時間推移(2015年)(最新)【ガベージニュース 】(http://www.garbagenews.net/archives/2170320.html

10代~20代を中心に、スマホ,PC,タブレット端末の視聴時間のほうがテレビよりも上回わるようになった。

”テレビ=動画を観る”と定義し、”スマホ=動画も観れる”ということに着目しどんなメディアがあるか考えると、Youtube、ニコニコ動画、ツイキャス、各種有料オンデマンド配信サービスなどがあげられる。

テレビとの違いは、好きな時間に好きな場所で観れるということだ。さらに、過去のテレビコンテンツなども(多くの場合が違法だが)上がっていることもありその数は膨大であるため、飽きることがない。

このテレビとの違いで、最も注目すべきポイントは、”好きな場所で”ということではないだろうか。

ベッドの中や、通勤時、仕事の隙間時間、勉強中にサボって机の上でなどなど、本来観ることが不可能だった場所で動画に接することが可能になった。 (本来、その役割を本が担っていた気がする。そう考えると、なぜ本よりも動画が求められるのか。ここでは、本よりも頭を使わなくてすむからとだけ安易な結論を書いておく)

そうした流れの中、面白いサイトが生まれた。それは、AbemaTVといものだ。これは、テレビ的な要素を取り入れたネット動画配信サービスだ。

文章で書くより、実際のものを閲覧したほうが分かりやすいと思うので、是非アクセスして頂きたい。

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https://abema.tvより引用

アーカイブを観るならば有料となるが、指定時間に配信されているものは全て無料であり、しかも会員登録が不要、つまりテレビの配信システムを踏襲しているというのがいままでにないモデルで画期的だ。

ネット環境さえあれば観れるということなので、テレビという箱に左右されず、”好きな場所”で観れるわけだ。ここには、新たな動画の可能性が秘められていると思う。

先述した通り、テレビは、”みんなで観る”から、”1人で観る”へと変わり、スマホの登場により、”好きな場所で1人で観る”へと変わった。

この観る行為の変遷は、テレビと人間の距離が近づいたと考えることができないだろうか。

みんなで観る場合はみんなが観るためのある程度の距離と広さが必要だった。1人で観る場合は、それほど距離が制限されない。そして、好きな場所で1人で観る場合だが、これはスマホなどの端末視聴がメインなので操作できる腕の距離、20~30cmぐらいが適切になる。

この距離が近づいたこと、さらにビデオカメラ技術の向上によりあるものが誕生した。それは、360度の動画である。

(ブラウザによって、またはスマホで観れない場合もあります)

(↑WOWOWで放送された、『連続ドラマW 予告犯 – THE PAIN –』では、宣伝としてこのような使われ方をしている。動画は、2015/05/31 に公開)

距離が近づいたことで、動画に触れることが可能になった。だからこその視聴方法もできるわけだ。
この変遷は、ゲーム界のほうが先行している。

技術的なことももちろんだが、ゲームは、送り手(製作者)が考えた遊びを、受け手(ユーザー)に操作してもらい成立する。

一方、動画(テレビ番組)は、送り手が考えた表現を、受け手に観せるということで成立する。

操作するという行為は能動的で、観るという行為は受動的だ。

動画(この場合の動画は実写)は、様々な観点から考えて、受動的行為の中でしか成立しなかったが、画面との距離が近づいた、カメラ、配信方法などの技術向上によりその境界が崩壊しつつある。

また、VRの登場により、さらに動画との距離は近くなり、現実の世界と動画が作り出す疑似世界の区別がつかなくなるようになるだろう。

水族館で例えると、魚と人間を隔てていたガラス(ケース)が、時代とともに発展し、魚の臨場感をより楽しめるようなものが誕生していった。やがて、そのガラスすら取り払われることになるだろう。

それが近いうち訪れる動画の世界だ。

そう考えると、既存のテレビ局はテレビという箱物でしか成立しない電波を捨てネット視聴可能などんなディバイスでも観れる、AbemaTVのようなものに移行していくだろう。そして、ユーザーか操作可能なコンテンツが作られるはずだ。(※AbemaTVは、サイバーエージェントとテレビ朝日が共同出資している)

かつて、ピンマイクが発明され欽ちゃんがこれを使うという発見をしたように、新たな機材の発明、それを使うことの発見が動画、とりわけテレビにはつきものだ。だから、この360度動画がいかにバラエティやドラマといった分野で活用されていくかこれから楽しみだ。

最後に、このことを書いておこう。動画の発展に最も早く影響を受けるのがエロ。360度動画、VRが今後エロの世界を席巻していくはずだ!そうに違いない!!!
だから、これからTENGAを買い占めなくてはならないのである!!!!!!

なんて、結論にたどり着くことを目的にこんな出鱈目を考えてみた。

おわり

本の行方


はまだ→→→→→のじゃぱん
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