「キッチン(ムーンライト・シャドウ)」 よしもと ばなな (著)


~紹介した「さち」さん(女性)の記録~
(2015年6月27日読書会にて)

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※この小説「キッチン」は短編集で、下記ではその中の「ムーンライト・シャドウ」について書かれています。

さち

主催者の感想というか勝手な妄想


ここには、本から得た着想をヒントに誠に自分勝手かつ傲慢な文章を書いているわけだが、一応何を書こうか考えていてこんなものでも日々苦悶しており、はやく終わらないかと思っている次第で、残すところあと3冊をきったようなので頑張ろうかという状況だが、また明日読書会があるので、書かなければならないものがさらに増えるため、中々逃れることができそうになく、それならば、どうせこんな文章を読む人はいない訳だろうし書くのをやめてしまえばいいのだが、それはそれで寂しく、途中でやめたという気持ち悪さが残ってしまうので、やめることはできないという結論に達したということだ。

書くにあたっては、何か材料となるネタはないか探しているのだが、今回はテレビでちょうどいい番組がやっていたのでこのことについて書くというか、膨大に引用して難を逃れようと思う。その番組はNHKの「SWITCHインタビュー 達人達『森本千絵×吉本ばなな』」というものである。

 

SWITCHインタビュー 達人達(たち)『森本千絵×吉本ばなな』より

SWITCHインタビュー 達人達(たち)『森本千絵×吉本ばなな』より

さて、ここからはふざけて長文にせず、真面目に書きたいと思う。

この番組は、異なる職業の人がお互いの仕事についてインタビューをするというもので、過去には「西加奈子×椎名林檎」なんてのがやっていて結構面白かったと記憶する。

今回は、吉本ばななさんと、森本千絵さんというかたを取り上げていて、吉本ばななさんについては言うまでもないが、森本千絵さんというのは、ミスチルのPVを手掛けたり、CMを制作したりと多方面で活躍しているアートディレクターである。

まず、ばななさんに森本さんがインタビューする形で始まっていき、はじめに、「アイデアや発想はどのようにして出てくるのか」ということからスタートする。

するとこのように、ばななさんが答えた。

ほっとくと素材が寄ってきて、これは「書けってことなんだろうな」とやっと腰を上げる。言いたいことがあって、私になにか言いに来て、「こういうことがあってこうしたんだよ」なんて訴えかけが3人ぐらいになったら書きはじめる。

ばななさんは、自分でなにかを考えているわけではないらしい。さらに、

登場人物に「何でこの人 ここでこんなことするんだろう?」ということを聞いてみると、「これこれこうなんだ」と理解不能な返答をしてくる。それを翻訳するのが私の仕事。なんでこんな書き方になったのか分からない。

翻訳しているというニュアンスがなんともいえない表現で、僕は思わずスゲェと声を出してしまった。そして、どんなものを書きたいのか問われると、

「なんで、現実的なことを書かないのか」なんて言われることが多いが、現実の事件よりも その奥にあった心の奥が気になる。もっと深い流れの中で事件が起きているはず。だから、深い流れの中のことを書きたい。小説は旬みたいなものがあるので、5年もかかると全員(物語の中の人物)どこかに行ってしまう。だから、「もう遅いよ」と言われることがある。容赦なく「ちょっと遅いんだよ」と言われる。だから、はやく書かなきゃってなる。

書いているときの状態はと問われると、

映像が先に浮かんでて、「私はもう見たからいいや」ぐらいの状態。映像を精一杯書き取ってる感じ。顔も服装も、買い物に行くか家の中も決まってて、ひとり映画監督みたいな感じ。

森本さんは、ばななさんの小説を読んでいると「主人公の呼吸と私の呼吸があってくる」感覚になり物語に入り込めると語っていた。すると、ばななさんは、リズムをすごく気にしていると答える。

リズムのつけ方はすごく気をつけてて、それが合わない人は私の小説があわないと思う。だから、生理的に嫌なリズムがある。よく直されるが、これはリズムだから崩せないと直さないことが多い。

また、森本さんは、読んでいると「死」がそばにある雰囲気がすると言っていた。それに対して、

みんな全部生きてほしい。命、その人の個性。持っているものを全部使い切ってから死んで欲しい。私の願い。70%は生きている人に向けて書いていて、30%は死んだ人の供養のように書いている。

現実のことを現実のようにかける人は他にたくさんいる。自分は寓話を書いているんだと言い聞かせてる。

「30%は死んだ人の供養のように書いている」この表現は、ばななさんならではの表現でちょっと衝撃的だった。それを聞いた森本さんは「ばななさんの小説は、ふっとだれかが寄り添ってくれてる感じがしたり、ふっと忘れていた人を思い出したりする」と答えていた。それに対しては、ばななさんは幼少時代の本に対する思いを交えてこのように答える。

本と一緒に寝ているぐらい好きだった。本と寝て幸せみたいに。私の本もいつか誰かにそうなれるんじゃないかなぁと。

さらに、幼少時代からいまもかわらず思っている時間の感覚について語る。

似たような今日だけど今日は今日しかないんだと常に思っていた。

そして、最後に親の死について語る。ちなみに、ばななさんの父親は、吉本隆明 という様々な人に影響を与えたとされる有名な思想家である。

親が死んでいく過程を見ている間に自分も1回死んだ。ハッと気がついたら。まだ自分は、50歳で、まだいけるんじゃんみたいに、十分に悲しんだ後、急にそういう時が訪れて「よくできているんだな 人間って」立ち直るんじゃなくて「生まれ変わるんだ」みたいに思った。

全体を通して、ばななさんの「死生観」を垣間見ることができて、非常に面白い番組だった。

ここまで、書いておきながら非常におこがましいのだが、僕はばななさんの小説を一冊も読んだことがなく、いま猛烈に読まなければと、いままで読んでいなかった自分自信に苛立ちながら、反省しており、明日早速買おうと決意しているので勘弁して下さいということで今回はこれでさようなら。

 

おわり

参考:SWITCHインタビュー 達人達『森本千絵×吉本ばなな』

本の行方


さち→→→→→ペコ