「真夜中の五分前 side‐A,side‐B」 (新潮文庫) 本多 孝好 (著)


~紹介した「まほ」さん(女性)の記録~
(2015年6月27日読書会にて)

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まほ

主催者の感想というか勝手な妄想


自分の手元にやってきた本が、この「真夜中の五分前」である。しっかりと、読んだ。小説だったから、しっかりと読めた。オマェ、5月にやった読書会の本は読んでねえだろうなんて言われるかもしれないが、感想を書いた後にちゃんと読んだ。一応、交換と銘打っているので、手元にやってきたのは読んでいるのだが、食べ物みたいに人それぞれ本にだって苦手なものがあるので、内容によってテンションの違いが出てしまうのはしかたないだろう。

だが、今回は、小説なのですぐに読み終えることが出来た訳だ。食べ物でいうと、寿司かカレーライス。もちろんこれは、自分が好きな食べ物の1位と2位である。つい先日、カレーを作ったのだが、何分一人暮らしゆえ、大量に作りすぎてしまう。そもそも、カレー用と称され、ニンジンと玉ねぎがそれぞれ一つずつ、そしてジャガイモが3つ入った袋づめされたものを買ったのが間違いだったのかもしれない。だから、夜は1週間カレーを食べ続けた。

地獄だ。

もしこれが、カレーじゃなかったらそう表現してもいいだろう。ただし、カレーである。

天国だ。

そんな、カレー漬けの日々を終えたわけだが、またすぐにでもカレーが食べたい。

カレーにとって大事なものは、あの味を出すためのスパイスだろう。もし、それがこの世からなくなってしまったら。それが、この「真夜中の五分前」の大まかなあらすじだ。

いや、嘘だ。本当は、なんか日常的な話をして、うまく本の内容に入れればと思って書いてみたのだが、無理だった。技量のなさが露呈しただけだった。くやしいけど、あらすじをとりあえず引用する。ふがいない・・・・。

少し遅れた時計を好んで使った恋人が、六年前に死んだ。いま、小さな広告代理店に勤める僕の時間は、あの日からずっと五分ズレたままだ。そんな僕の前に突然現れた、一卵性双生児のかすみ。彼女が秘密の恋を打ち明けたとき、現実は思いもよらぬ世界へ僕を押しやった。洒落た語りも魅力的な、side‐Aから始まる新感覚の恋愛小説。偶然の出会いが運命の環を廻し、愛の奇蹟を奏で出す。(AMAZONより

かすみとの偶然の出会いは、過去の恋に縛られていた僕の人生を大きく動かした。あれから二年、転職した僕の前にひとりの男が訪ねてきた。そして、かすみとその妹ゆかりを思い出させずにはおかぬこの男が、信じられない話を切り出した。物語は、驚愕のエンディングが待つside‐Bへ。今日と明日をつなぐ五分間の隙間を破り、魂震わす極限の愛が生まれる。(AMAZONより

この本は、「side-A」、「side-B」と2つに分かれている。ようは、2つで1つである。この、”2つで1つ”というのがキーワードになる。

主人公は、過去に縛られている。がんじがらめだ。そんな中で、かすみと出会い、好きになり愛す。彼女には双子の妹がいる。もし妹と姉が入れ替わったら、別人だと判断することが出来るのか。それぐらい、似ているのが妹のゆかり。何もかも一緒だ。好きな食べ物、好きな服、好きな色、そして好きな男性。

かすみには好きな人がいる。だが、それは、妹ゆかりの彼氏。妹が死んで私と入れ替わったら、私が彼女になれるかもしれないという残酷なことを考えてしまうぐらいに、彼のことを好きになってしまう。でも、妹が大好きだ。諦めるしかない現実。

だが、事件が起きる・・・・・・・。

事件後、主人公と妹の彼氏は、”2つを1つ”として考えるようになる。本当は、2つは2つでありそれぞれが違うはずなのに。

疑うことで簡単に崩れてしまう関係。愛というものは、そんなものだったのか。

逃れようにも逃れることの出来ない過去。時計は、未来へと時を刻むがゆえに、直線的な流れを断ち切ることは不可能だ。

過去がもう2度と取り戻すことの出来ないと知ったとき、辛ければ辛いほど、忘れようとする。

主人公は、あえて、五分遅らせている時計により、毎日が遅れて始まる。だから、みんなが、明日のとき、明日までまだ5分前の昨日。つまり、そのときだけ過去に生きることができる。そのときだけ、過去を愛し、そして許す。

でも、それはそのときだけで、いまを生きているときはいまを愛せばいい。

おわり

本の行方


まほ→→→→→みずしま