「凍りのくじら」(講談社文庫) 辻村 深月 (著)


~紹介した「みずしま」さん(男性)の記録~
(2015年6月27日読書会にて)

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みずしま

主催者の感想というかこの本を読んで


「誕生日いつ?」

「ドラえもんより一ヶ月はやい!!」

「それって?」

聞き返されたら終わり。もし、答えることが出来たらドラえもん好きな人ということが一発で分かる。こうやって、私は確認する。このことを「誕生日確認装置」なんて勝手によんでいる。

ドラえもんが好きな人に悪い人はいないだろう。

もうすぐなくなる池袋のリブロ。そこで、「凍りのくじら」と出会った。

巻末の参考資料では、こう記されている。

「ドラえもん」、「大長編ドラえもん」及び、そこに流れる哲学と優しさの全て。

そんな、ドラえもん愛が詰まった作品がこの「凍りのくじら」である。

藤子・F・不二雄を「先生」と呼び、その作品を愛する父が失踪して5年。高校生の理帆子は、夏の図書館で「写真を撮らせてほしい」と言う一人の青年に出会う。戸惑いつつも、他とは違う内面を見せていく理帆子。そして同じ頃に始まった不思議な警告。皆が愛する素敵な“道具”が私たちを照らすとき―。(AMAZONより

物語に直接ドラえもんは出てこない。ただし、心の中に常に、ドラえもんがいる。だからこその結末。誰しも読み終わったら納得するだろう。

目次を眺めるだけでも、その愛がひしひしと伝わってくる。

・どこでもドア
・カワイソメダル
・もしもボックス
・いやなことヒューズ
・先取り約束機
・ムードもりあげ楽団
・ツーカー錠
・タイムカプセル
・どくさいスイッチ
・四次元ポケット

全て、ドラえもんの道具で構成されているのだ。目次だけで、どんな展開になるのかワクワクできるはずだ。

この中に、”どくさいスイッチ”なんてものがあるが、

「あんな奴いなくなればいい!!」

ただ、みんないなくなってしまったら・・・・・・・・。このストーリーにゾッとしたことをふと思い出した。それは、いまから20年ぐらい前の少年期。

悲しい時には 町のはずれで 電信柱の明り見てた
七つの僕には 不思議だった 涙うかべて 見上げたら
虹のかけらが キラキラ光る  瞬きするたびに 形を変えて
夕闇にひとり 夢見るようで  しかられるまで たたずんでいた
ああ僕はどうして大人になるんだろう  ああ僕はいつごろ大人になるんだろう

(「のびたの宇宙小戦争」~少年期~より)

大人になるにつれて、知らずしらずのうちにドラえもんから離れていく。そして、”すて犬団子”を食べたかのように、ドラえもんが好きだったころの感情に戻れなくなってしまう。

ドラえもんなんか考えるよりも、やらなくちゃいけないことがたくさんある。日々の仕事や煩わしい人間関係。

恐らく、いまの私にはドラえもんは必要ない。頼ってはいけない。もう、大人なのだから。

ドラえもんは、ドラえもんがいなきゃ駄目になってしまう人のところにいなくちゃいけない。例えば、のび太みたいな子ども達のところに。

でもときおり、何か辛くなったとき、どうしても悲しくなったときは、大人になってもドラえもんに頼っていいのかもしれない。

そのときは、大声でこう叫ぼう。

「ドラえもーーーーーーーーーーん!!」

おわり

 

最後に・・・・


これで、「6月27日」に紹介された本は、全てになります。明日から、「7月12日」に行った読書会の本を紹介していこうと思うのですが、7月18日に【ビブリオバトルin紀伊國屋書店新宿南店/テーマバトルは「虫」 】ってのがあるんですけど、これに出るための準備というかどんなこと話そうかなぁなんて考えたいので、それが終わって、「わーい終わったよー!!」ってなった20日ぐらいから、ぼちぼちと更新していきます。

本の行方


みずしま→→→→→にっしー