「暗いところで待ち合わせ」(幻冬舎文庫) 乙一 (著)


 

~紹介した「ひかり」さん(女性)の記録~
(2015年7月12日読書会にて)

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ひかり

 

主催者の感想というか勝手な妄想


こちらの本は、僕のもとにやってきたものです。なので、しっかりと読みましたよ。

乙一作品はこれで、2冊目です。一冊だけ読んだことあるんですけど、それは、「花とアリス殺人事件」というものなんですよね。

61Pb1HrBazL読んだきっかけというのは、これはもとは岩井俊二という人が監督の「花とアリス」っていう映画があるんですね。それは、2004年に公開されたもんなんですけど、それを、まぁ要するに観たことがあって、その続編として作られた映画が、「花とアリス殺人事件」というものなんですよ。

最初の「花とアリス」は、蒼井優と鈴木杏が主演で実写で制作されたんですけど、その続編の「花とアリス殺人事件」はアニメだったんですね。でも、声は蒼井優と鈴木杏が担当しているのでその辺の違和感はないかと思います。そんで、それをもとに書かれたのが小説版の「花とアリス殺人事件」なんですよ。だから、原作は岩井俊二さんで、それをもとに書いたのが乙一さんということになるわけです。

だから、読んだきっかけというのは、最初の実写版を観たことがあって、「おっ、こんなんがあるんだ。しかも乙一さんが書いてるんだ」というのがきっかけです。

あのぉ~それで、乙一さんが書いているというのが大きなきっかけでもあるんですよ。前々から、読みたいと思ってたんですよね。いろんな読書仲間から面白いよなんて情報があったんでね。でも、何から読もうかなあなんて悩んでると中々読まないじゃないですか、でも今回はこういった形で出されてたんで思わず買っちゃったみたいな。

話は変わりますが、この「花とアリス」の続編をアニメでやろうと岩井俊二さんが、いろいろと準備するために作っていた作品があるんですよ。それが結構いいんですよ!!下に張り付けておきます。

なんかいいですよね。

でもですよ、乙一さんの描く作品、評判を聞くと結構グロイらしいんすよ。だから、まぁ、別に自分は大丈夫なんですけどね、ある種そういうのが好きなんですけど、それを期待して、「花とアリス殺人事件」を読んだら、全くもってそういう描写はありませんでしたね。「殺人事件」って書かれていたんでね。全然違いましたよ。ほっこりとしちゃいました。

そんな極めて個人的ないきさつがあっての「暗いところで待ち合わせ」という乙一作品です。こういう、巡り合わせがあるのが、この読書会の楽しさなんですよ!!!(宣伝の意味も込めてこうやって強調させて太字で書いておきました。なんかウザくてすいません。もうそんなふうに書きません。許して下さい)

読んでみたらですね、これはもう、愛ですよ愛。とてつもない愛なんです。

視力をなくし、独り静かに暮らすミチル。職場の人間関係に悩むアキヒロ。駅のホームで起きた殺人事件が、寂しい二人を引き合わせた。犯人として追われるアキヒロは、ミチルの家へ逃げ込み、居間の隅にうずくまる。他人の気配に怯えるミチルは、身を守るため、知らない振りをしようと決める。奇妙な同棲生活が始まった―。書き下ろし小説。(AMAZONの内容より

ストーリーはこんな感じです。これを読み終えてね、頭の中で、いや心の中で流れた歌があるんですよ。それがこちらです。

サンボマスターの「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」という歌です。この歌詞がまさに当てはまるんですよ。

僕らはいずれ誰かを疑っちまうから

せめて今だけ美しい歌を歌うのさ
悲しい言葉では オーイェ
何も変わらないんだぜ
奴らが何をしたっていうんだ

昨日のアナタが裏切りの人なら
昨日の景色を忘れちまうだけだ

新しい日々を変えるのは
いじらしい程の愛なのさ
僕等それを確かめ合う
世界じゃそれも愛と呼ぶんだぜ

心の声をつなぐのが
これ程怖いモノだとは
僕等なぜか声を合わす
今までの過去なんて
なかったかのように歌い出すんだぜ

(サンボマスター 「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」より)

とくにそう感じたのはこの部分です。視力を失くし、人生の希望という光も失ったミチルは、ほとんど部屋から出ないで閉鎖的な生活を送っていたんですね。それを変えてくれたのがアキヒロなんですよ。詳しいストーリはネタバレになるので書きませんが、

昨日のアナタが裏切りの人なら
昨日の景色を忘れちまうだけだ

という部分だったり、

新しい日々を変えるのは
いじらしい程の愛なのさ

なんて部分がシンクロするんですね。それから、最後の歌詞、

あなたのために歌うのが
これ程怖いモノだとは
だけど僕等確かめ合う
今までの過去なんてなかったかのように
悲しみの夜なんて
なかったかのように歌いだすんだぜ

もう、その通りです。

お互い、いろんなものに恐れてたんですよ。でもね、それを変えたのが、ミチルにとってアキヒロという存在、アキヒロにとってミチルという存在なしには語れないんですよ。もう、ストーリーをいろいろと語りたいんですけど、こんな抽象的な感じで終わりにします。とにかく、興味のある人はどうぞ!!

おわり

本の行方


ひかり→→→→→みずしま

 

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