「風が強く吹いている」 (新潮文庫) 三浦 しをん (著)


~紹介した「りょう」(男性)さんの記録~
(2015年8月09日読書会にて)71o5ssdaifL りょう

主催者の感想というか勝手な妄想


ここからは、8月9日に行われた読書会にて登場した本を紹介していきます。

さて、一発目は、三浦しをんさんの「風が強く吹いている」という作品です。三浦しをん作品といえば、前回たしか紹介しているんですね。「天国旅行」という本でした。あれは、短編集だったんですけど今回は長編です。それもなんと箱根駅伝にまつわる話なんですよ。ちょっと、内容紹介を引用します。

寛政大学4年の清瀬灰二は肌寒い三月、類まれな「走り」で夜道を駆け抜けていく蔵原走に出くわし、下宿の竹青荘に半ば強引に住まわせる。清瀬には「夢と野望」があった。もう一度、走りたい、駅伝の最高峰、箱根駅伝に出て、自分の追求する走りを見せたい。その「夢と野望」を「現実」にするにはあと一年しかない。そしていま強力な牽引者が彼の目の前に現れたのだ。竹青荘は特異な才能に恵まれた男子学生の巣窟だった。清瀬は彼らを脅しすかし、奮い立たせ、「箱根」に挑む。たった十人で。蔵原の屈折や過去、住人の身体能力と精神力の限界など、壁と障害が立ちはだかるなか、果たして彼らは「あの山」の頂きにたどりつけるのか。(amazonの出版社からのコメントより引用

いろいろと調べてみたら映画化もされているみたいですね。

小説が映画化されると面白いか面白くないかって話になるんですけど、とりあえずそのことは置いといて、箱根駅伝を始まりから終わりまでテレビで毎年欠かさず観ているっていう人はどれぐらいいるんですかね。箱根駅伝が終わってから、よくドキュメントで放送されるじゃないですか、こんなドラマがあったみたいな。それはたまぁに観るんですけど、フルで、走ってる様子を観るってことはそうはしませんよね。

いったい何が面白いんだかさっぱり分かりません。でも、実家だと、親父がいっつも観てるんですよ。邪魔ですよ。中学生ぐらいのときは自分の部屋にテレビとかなかったんでね、とりあえず別の番組観たいじゃないですか。ちょうど正月のときなんで、スペシャル番組とかいろいろやってるんでね。

でも、結局、ルドビコ療法みたいに無理やり観るしかないんですよ。だから、なんとかして楽しいところをみつけるために考えたのが、走っている選手よりも沿道にいる面白い人を探せ!!みたいなことになるわけです。

いるんですよ、変な奴が。明らかにお前応援してねぇだろうみたいな。完全にテレビに映りたいだけじゃんっていう、女子高生の格好をしたオジサンがいたり、同じぐらいのスピードで並走している人がいたり面白いんですよ。でも、それもいつもいるわけじゃないんで、ウォーリーを探すみたいによく目を凝らしてなきゃ現れないですよ。

その辺りが、僕なりの箱根駅伝の楽しみ方です!!ってここで終わると、なんだよお前ふざけんな馬鹿アホうんこってなってしまうので、ここからはちゃんと書きます。

今回の「風が強く吹いている」ですが、箱根駅伝についてしっかり取材をしたもとに書いているので、細かいディテールも楽しめるそうなんですよ。例えば、第何区とかそれぞれの区間で、有名なところってあるじゃないですか。「花の2区」みたいに。そのあたりもちゃんと触れられたりとか。

それでですね、この本を紹介してくれた”りょう”さんのお話によれば、この作品の凄さは、さすが三浦しをんという文章表現が随所に現れるところだそうです。走っている様子を映像だったら疲れている表情、まだまだ走れそうな元気な表情、飛び散る汗、いろいろと映し出すことが可能じゃないですか。でも、文章じゃどう考えても難しいですよね。でも、三浦しをんですから。それがとにかく心地よいリズムで入ってきて、読んでいるときにランナーズハイになったように、気持ちよく読み進めることが出来るそうです。

お話を聞いてて、前回の「天国旅行」とは真逆の感じがしました。あれは、心中をテーマにしていたんで、とにかく暗いんですよね。ゴールが死ですから。でも、この「風が強く吹いている」のゴールは、喜びなんですよ。たぶん。読んでないんでなんとも言えないですが、とにかく未来への希望があるような気がします。明るくて楽しい、まさに青春万歳って具合でしょうか。

これを読めば、箱根駅伝なんてどこが面白いんだよ、学生は勉強しろってならなくなると思います。それぞれの学校、さらに選手の間にドラマがあるんですよ。恋愛の問題でいろいろとなったりもするでしょう。

武雄という選手が、

「あいつ、もしかして、マネージャーと・・・・・。いや、あいつに限ってそんなことはない。でも、昨日のあれはなんだったんだ・・・・」

親友が、自分の好きだったマネージャーとなにかがあったかもと悩んでました。

そんなことを考えるようになってから、練習に身が入りません。

「おい!!武雄、お前最近タイムが伸びてないなあ。このままだったら、メンバーに入れないぞ」

と監督に言われました。

「おい、武雄!!お前しっかりしろよ。一緒に箱根走るんだろ。約束したじゃん」

親友にこう言われました。

「おっ、おう・・・」

こんな曖昧な返事しかできなかった武雄。

なんて、これ以上書くと、妄想が爆発しちゃいそうなんでやめます。こんなことが青春にはつきものでしょう。いいですね青春って。あっ、この妄想は作品とは全く関係ないですからね。本当に個人的な妄想なので。

なんか、大人になると失っていくものを読書を通じて改めて知る楽しみっていいですよね。

この作品を読んで、来年の箱根駅伝は沿道の人を見るのではなく、しっかり選手それぞれのドラマを妄想しながら観ることにします。

あーはやくお正月にならないかなぁー。

本の行方


りょう→→→→→M.I
風が強く吹いている (新潮文庫)
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