「火花」又吉 直樹 (著)


~紹介した「みずしま」(男性)の記録~
(2015年8月09日読書会にて)

41IUgeZHdNL みずしま

主催者の感想というか勝手な妄想というかこの本を読んで


説明するまでもないだろう。誰もが名前は、知っていると思う。それが、芸人、又吉直樹著の「火花」である。この作品は、今年の芥川賞を受賞し売れに売れた。

僕は、ミーハー気分で買ってしまったたちなのだが、読む前は正直なところ期待していなかった。

物語は、売れない芸人の先輩、後輩の日常的なやり取りが、主人公徳永目線で語られていく。

芸人特有といえばいいのだろうか、笑いを追求しているもののみにしか分からないような独特な世界観が漂っていて、中々読み進めることが出来ず一ヵ月以上かかってしまう本もある中で、没頭し4時間ほどで一気に読み終えた。

予想外でいきつくところはそこなのかという狂気ともいえるような笑いを求め続けた男の慣れの果てが不条理かつ繊細に描かれていて、あの結末は、瞬間的には笑ってしまうのだが、しばらくすると考え込んでしまうようなものだった。

この本の物語と共通するような歌詞ではないが、ビートたけしの「浅草キッド」が思い浮かぶ。

 

 

とくに最後のこの部分がグッとくる。

一人訪ねた アパートで  グラス傾け 懐かしむ
そんな時代も あったねと  笑う背中が 揺れている

夢は捨てたと 言わないで  他にあてなき 二人なのに

夢は捨てたと 言わないで  他に道なき 二人なのに

(「浅草キッドより」)

福山雅治もカヴァーしている。

 

芸人にしか分からないであろう世界観。芸人以外が、その中に入り込むための方法。それは、この「火花」を読むことが唯一の方法なのかもしれない。そんな気にさせられた。

おわり

 

本の行方


みずしま→→→→春秋梅菊

 

 

火花
火花

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又吉 直樹
文藝春秋
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